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テクノスコープは『USB対応無線通信装置』を開発し、販売を開始します (2003.12.11)


株式会社テクノスコープは、「USB」及び「RS-232C」インターフェースを持った無線通信装置『SSC-161』(以下本装置と記載します)を開発し、2004年1月から販売を開始します。

USBはパソコンのキーボードやマウスに接続される標準的なインターフェースである為、本装置の使用によって工事や配線をする事無く、ほとんどのパソコンから、無線によって簡単に外部機器との通信が可能となります。
また、本装置の電源はUSBから自動的に供給される為、特別な電源を用意する必要はありません。

本装置にはUSBの他、従来からの汎用的な通信規格であるRS-232Cも標準装備している為、RS-232Cを装備している外部機器を本装置を介してUSBで通信する事が可能となります。

本装置に使用される無線の種類は「スペクトラム拡散通信方式」(注1)と呼ばれる電波形式で、外乱ノイズや混信に強いと共に、優れた秘話性(外部からの盗聴が困難)を持っています。

本装置は上記の特徴を持ちながら、約100メートルの通信距離を実現し、タバコの大きさ(100*65*35mm)に収納する事に成功しました。
また、本製品は電波の基準である技術基準適合を取得しており、ユーザーが面倒な免許や申請をする必要がありません。

このような特徴から、用途としては通信に、高い信頼性を要求される産業用や業務用に使用されるデータ収集/通信システムを想定しており、従来の方式に比べて非常に安価にシステムが構築出来ます。

応用分野としては、

    計測分野 広い冷凍倉庫などで温度/湿度分布等を、配線無しで多くの地点を室外から計測する。
    屋外に設置された計測装置からのデータを、自動車から降りる事なく収集する。
    大形設備に設置されたセンサー類から制御装置までの配線が不要となる。
    自動検査装置で、離れた場所の電源等の制御が配線無しで出来る。
    流通分野 POSレジに内蔵する事によって、移動、配置の自由度が高いPOSシステムを運用できる。
    コンテナ等の内容物を、離れた場所から自動的にデータを受け取る。
    防犯分野 配線無しで、離れた場所のセンサーからの信号を集中管理できる。

等が考えられます。

販売先については、流通、計測機器メーカーの技術・開発部門に対して直接販売します。
また、本装置を使用する顧客の製品開発を促進する為、積極的に応用製品の開発にも設計協力する方針です。

このニューズリリースに関する問い合わせや取材申し込みは、下記までお願いいたします。



(注1)
【参考資料】

スペクトラム拡散通信方式(spread spectrum communication)
ASCII24 デジタル用語辞典より

データ通信において、送信するべきデータを変調して通信媒体上へ送出する場合、元のデータの信号レートと変調方式に応じて、通信媒体上である一定の周波数帯域を占有する。
このとき、周波数別に見た信号エネルギーの強度の分布状態をスペクトラムといい、通常は横軸に周波数、縦軸に信号強度をとった2次元グラフで表す。

従来の通信技術では、なるべく必要な周波数帯域幅を抑え(狭帯域化)、限られた周波数資源の有効利用を図るように進歩してきた。
しかし狭帯域化すればするほどノイズ耐性(通信路の雑音に対する耐久性)や耐干渉性(他チャンネルの信号などによって信号が歪むことに対する耐性)などが劣化し、結果としてデータの再送などによって通信路の帯域がよけいに消費されてしまうという事態も生じていた。

そこで、まったく逆にデータの冗長度を大幅にあげて(エラー訂正コードなどを追加するなどして)、逆に広帯域化によって、(全体的に見て)周波数資源の有効利用を図るという方式が考えられた。
これをスペクトラム拡散通信方式という(SS方式と呼ばれることもある)。
非常に広帯域のスペクトラムを占めるが(通常、数百KHz〜数MHzの帯域幅を持つ)、その分スペクトラムの密度は薄く、同じ周波数帯域で他の通信が行なわれていてもほとんど影響を受けなくなる。
たとえ衝突しても、データに付加した強力なエラー訂正コードでデータを修正する。

スペクトラム拡散通信方式では広い周波数帯域に微弱なスペクトルを分散させるので、次のような特徴を持つ。
(1)同一帯域上で多くの通信が同時並行的に行なえる、
(2)他局に対する影響が少ない(ほとんどない)、
(3)ノイズや他ノードからの影響をほとんど受けない、
(4)信号内容を追跡、検出するのが困難なので、秘匿性が高い。

代表的なスペクトラム拡散通信方式には、直接拡散方式や周波数ホッピング方式などがある。
直接拡散方式とは、信号データにある帯域幅をもった擬似乱数系列を乗算して、データ列自身の周波数帯域を広げ、それを変調して送信する方法である。
周波数ホッピング方式とは、1チャンネルあたりの使用周波数帯域幅は比較的狭いながらも、非常に短い時間間隔(0.1秒程度)でチャンネルを変えながら、データを送信する方式である。



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